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5年前に倒れ、障害者手帳を取り、生活保護となって療養生活を始めた頃、様々なものを失いました。

自己破産をしクレジットカードと社会的信用を失いました。

それまで付き合いのあった人たちは離れていきました。

仕事もなくなりお金も離れていきました。

体と心が壊れ、健康が離れていきました。

実家との縁も離れていきました。

そうして多くを失った中、残ったのは自分の体一つとそれをつなぎとめる行政支援。
それでも不思議なことにスッキリした気持ちでした。

私はそれまで忙しさにかまけて放置していた荒れた部屋を徹底的に断舎離しました。
そうすると自分の心の中もスッキリ。

スマホのアプリやアドレス帳も整理しました。
さらにスッキリ。

多く持っていた銀行口座も2つにしました。
さらにスッキリ。

整えば整うほど体調も回復しました。
デイケアで運動系プログラムをするほどに。

人はきっかけがあれば必要ないものは捨てられるのでしょうね。

最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ。

- スティーブ・ジョブズ -(米国の実業家、アップル創業者 / 1955~2011)

ジョブズがいうように重要なことをするには、何をしないか、何をしないかを決めるためには余計なものを持たないことが大切でしょう。
ジョブズも着る服を同じものにし服を選択するという「何か」をしないようにしていました。

私が体験したキッカケ、そしてその断捨離の過程を書いていきたいと思います。

目次

◯荒れ放題で床も見えなかった部屋、仕事づく目の毎日

5年前、倒れる前は営業の仕事をしていました。
収入もそこそこあり、買いたいモノは何でも買っていました。

食事は外食かコンビニ。

仕事は始発から終電まで。

そんな生活が続き、ストレスが溜まると買い物をし発散する繰り返し。

部屋は届いた荷物とそれを開封したダンボールなどで埋め尽くされたままでした。

幸い食事は外食が多かったので部屋で物を腐らせることもなく、コンビニで買ったものもコンビニで捨てていたのでゴキブリとかはでませんでした。

荷物の上に布団を敷き寝る毎日。

営業の仕事で毎日外回りでクタクタになりながら、社長からはネチネチ毒を吐かれ、お局様からの攻撃にあり、疲れ切っていました。

その頃持病の片頭痛は激しく、毎食後ロキソニンを服用してもまだ痛み、追加で飲むほどでした。
後で知りましたがロキソニンを飲みすぎると逆に頭が痛くなるそうです。

ある日、朝起きると猛烈に頭が痛み激しい吐き気でとても動けませんでした。
疲労と頭痛と吐き気で途中意識を失い倒れてしまい、出社時間を超えていました。

会社へ体調不良で休ませてほしいと申し出ると

「ならやめろ」

だけ伝えられました。

私が考えたことは

Siri

「生活費を稼がないと、そのためには頭痛をどうにかしないと」

と思いました。

その頃幻聴と聴覚過敏もあり、様々な精神症状も出ていました。

私はすぐに精神科へ電話をし緊急に受診することにしました。

その時の主治医は

お医者さん

「これ以上薬を出すことはできない。一旦休みましょう。詳しくは受付で聞いてください」

私はこう思いました。

Siri

「休むって何?働かないと困るんだけど」

受付で話を聞くと

「話はしてありますので役場へ行ってください」

私はわけが分からず痛い頭を我慢しながら役場へ行きました。

役場へ行くと

「では書類に記入してください、申請は今日受理にするので14日後に決定します。Siriさんは通ると思うので障害者手帳と障害年金の申請もしてください。借金もあれば自己破産の手続きもしましょう」

何の事か分からずぼんやりした頭で自宅へ買えると指定の書式に記入しました。
それが生活保護の申請書だったと気がついたのは受給決定後のことでした。

◯突然始まった療養生活、離れていくモノと人、そして得たモノ

突然始まった生活保護下の療養生活。

買いたいモノも買えず、人との交流も途絶え孤立する日々。

はじめのうちは自分が障害者だ、生活保護だと言うのが恥ずかしくて人と会えませんでした。
それにお金もないので移動も制限されますし、外食なんて以ての外。

週末どっと押し寄せる荷物はなくなり、部屋の荷物が増えることはなくなりました。

離れた人とモノは帰っては来ませんでした。

毎朝、頭痛とともに起き、吐き気からトイレへ駆け込みひとしきり吐くと疲れ切って眠り、お昼ごろにようやく体が動くようになるとコンビニへ買い物。
お昼ごはんを食べると頭痛が増し再び寝て夕方あたりに起き出し、夕ご飯をコンビニで買うついでにゴミ出しをし、夕ごはんを食べたら寝てしまう。

そんな生活が確か半年程続きました。

転機は突然でした。

その時の主治医が転院するということで後任の主治医へ変わりました。
方言の強い方で、初対面第一声が

お医者さん

「こんなに薬飲んどるのか!どげんせんといかん!改めて時間を取りたいから来週1時間の予定できんしゃい!」

そこから私の回復が始まりました。
薬を少しずつ減らし、必要な薬は追加し、少しずつ整理しました。

私のプライベートも整理が始まりまりました。

回復してきた私は部屋の整理をし始めました。
ここからが本題です。

◯大雑把に「ゴミ」「あってもいいもの」「絶対必要なもの」に分ける

着手したことは、部屋にあふれる荷物。

これを「ゴミ」「あってもいいもの」「絶対必要なもの」に分けました。

これはなにかの本で読んだのですが、ゴミは明らかにゴミなのですが、保留しておきたいものもあります
そういうものは「あってもいいもの」へ分けることにしました

ゴミを出すとすごい量のゴミでした。
燃えるゴミの日、燃えないゴミの日に集積所を何往復もしました。

そのかいあって床が見えた時は相当嬉しかったです。

ゴミを出し終えると今度はあってもいいものの厳選を始めました。

これは「今は必要でないもの」「今使うもの」とに分けました
コレも書籍で瞬時に判断しているそうです。

私も5秒位で判断し次々に品物を分けました。

こうして部屋はかたついていきました。

部屋の維持についてもゴミ出しを毎日すること、掃除を毎日すること、使ってものは元へ戻すことを決めて維持していました。
それは今でも続いています。

この頃身につけたかたつけの経験は、同じく荒れ放題だったパートナーの部屋のかたつけや、現在の部屋の維持に繋がっています。

流石に毎日念入りに掃除はできませんが、さっとモップをかけたり、水回りをササッと掃除するくらいはできます。

◯スマホのアプリの大掃除、使わないアプリは削除してみる

スマホのアプリも整理しました。

スマホの使用状況は設定などを見れば明らかです。

そこであまり使っていないアプリを思い切って削除しました。

意外とアプリがあり、容量が最大量の1/3くらいになったことを覚えています。

そして設定も変えました。

GPSを使う設定は全てOFFか使うときだけONにする。

写真も大分整理しました。
私は元々写真を見返さないので必要ないと思い削除しました。
これは病気のせいか性格か、昔からそうでした。
卒業アルバムも処分してしまいました。

なので写真は定期的に削除するようにしています。
それで困ったことはないですから。
今後は子どもと家族の写真だけ残して後は削除でしょうか。

◯アドレスは「今つながっている人」だけにする

アドレス帳も整理しました。

障害者となり離れた人、その時繋がりがない人、そういう人は削除しました。

SNSの同じく削除を多くしました。

多くの人と繋がれることは一見豊かに思えますが、どうしても希薄な関係になりがちです。

それならば少なくても濃い人間関係でいたいです。
とはいっても依存するような関係ではいたくないです。

私は友達と呼べる人は現在いません。
知り合いと呼べる人が数名いるのみです。

特に頼ることもなく頼られることもありません。
それくらいがちょうどいいと思います。

パートナーと子どもがいますがそれも特に依存はしていません。

私の性格なのか

「いずれは別れるものだから」

と考えているので、それは死別かもしれませんし、離婚するかもしれませんし、別のなにかかもしれません。

ずっと一緒にはいられないからこそ今を大事にしていたいです。

◯実家との関係は改善したけど気持ちの整理はした

実家との関係が良好になったキッカケは、私が療養生活の時に、頭が働かず忘れることが多かったので家賃の滞納に気がつかづ実家へ連絡がいったことがキッカケでした。

両親は本当に私が良くない状態と思ったそうです。

しかし私は一度捨てられた経験から、両親はあっさり私を捨てるものだと感じているので一定の距離を保っています。

連絡を取り合うほど良好ですが、いつでも捨てられて良いように気持ちには保険をかけてあります。

それに両親も高齢なので死別の可能性もあります。
私の病気的にも大きなショックとなることは考えられるので、気持ちの準備をしています。

もともと子どもの頃から折り合いの悪かった両親との関係。

孫もできたことで少しは関係の回復にも繋がりそうですが、依存はしたくないです。

◯断舎離して人生は好転した

余計なものを持たない生活は、余計なことに思いを馳せずに済み、今必要なことに集中できます。

特にモノを持たないことは私の人生を激変させました。

少ないもので十分暮らせることに驚きました。

今でも少ないもので十分暮らせています。

子どもにも少ないもので暮らすことの大切さは教えたいですね。

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